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枕を何個買っても合わない理由

世の中にはオーダー枕、低反発枕など、様々な形や中身の枕が販売されています。当店に来られるお客様にも、枕を何個買っても合わないという方がいます。「肩こりがひどいから。首が痛いから。」と理由はそれぞれですが、何個買っても合わないという人は一度考えてみて欲しいと思います。

○そもそも、その不快な首や肩の痛みは枕が原因なのか?

枕が原因でない場合は、何個買っても合うはずがありません。マットレスや敷ふとんとの相性はどうか、敷がヘタってないか、また首だけでなくカラダの状態による痛みが原因であることもあります。

○枕を気にしすぎていないか?

そもそも、人間のカラダは毎日同じ状態ではありません。デスクワークが多くなると肩が凝ったり、運動することで肩が張ったりと、例えバッチリな枕に出会ったところで、日々合うものは変わるのです。ちょっとしたことでも気になるようになってしまい、そんな悪循環に落ち入る人もいます。

 

言いたいことは、枕の高さはある程度合うものにして、考えすぎない方が良いということ。ある程度というのは適当という意味ではありませんが、毎日合うものなんてない!くらいの気持ちでいた方が、気にならなくなることもあるのです。

 

そんなことを言いながらも、合う枕を探す上での基本的なポイントを3つご紹介します。

■首元の支え…まず枕は首元の高さと支え感が大切になります。首元がしっかりしないと、顎が下がってしまい、息がしにくくストレスのかかる状況になります。また低かったり固すぎたりすると、首の付け根に負担がかかり、肩こりなどの原因にもなります。支えがあれば、素材の柔らかさは好みでお選びください。

■後頭部の高さ調整…首元の高さが合えば、次は後頭部の高さです。後頭部は出ているため、枕は沈んで頭の形に変形する必要があります。後頭部を合わせで全体の頭の角度を決めます。袋が分割している枕は、小袋のサイズや形によって、頭を乗せた時の変形のしかたが変わるため注意する必要があります。

■湿気を吸うことのできる生地…頭はよく汗をかきます。そのため汗を吸う生地がおすすめ。もし生地がポリエステルなどの蒸れる素材であれば、蒸れが気持ち悪くなり無駄な動きが増える可能性があります。

 

他にも、最近は歯を食いしばる癖がついて、睡眠中にも無意識に食いしばることで首や肩こりになる人が増えています。その原因に多いのがスマホ依存です。スマホ画面を見るときは、みなさん前を向かず斜め下を見ます。人間は斜め下を見ることで自然と噛む(上と下の歯が当たる)ようになります。それが癖につながっているのです。その場合は、上と下の歯を離すよう自分自身に暗示をかけ意識してみてください。

またオーダー枕をつくる際に、横になってカラダの耐圧分散を機械で計測するお店がありますが、家で使っている寝具で測っておらず、横になった状態の耐圧が毎回同じわけでもなく…機器での計測は良さそうに見えますが、あれはパフォーマンスです。お店からすると誰でも計測できるのは良いですが、機械に依存すると、見て判断したり想像する能力が養われません。◯◯先生監修だとか、イメージ重視の枕にはご注意ください。

最後に。当たり前の話ですが、マットレスや敷ふとんの硬さや厚さによっても、枕の合う高さが変わります。今お使いの敷寝具との相性も含め、お気軽にご相談ください。

2022年6月20日