確かな知識で
より良い睡眠を。
お知らせ
ネット販売に注意!youtubeでの販売も。
情報を簡単に得ることができる時代です。
ネットで見たと質問されることがあるのですが、ネットは自社製品を売るための偏った情報操作が多いので、全て鵜呑みにすると想像もしていない物を買ってしまうことがあります。
寝具だと、見た目の良さや、厚みや硬さで選びがちですが、素材の違いや組み合わせによっても寝心地はかわります。もちろん寝室の環境や体格を考慮して選ぶ必要もあります。好みまで入ってくると更に寝具選びは大変です。寝具は奥が深いものなのです。
それを考慮してお勧めするのが、私たちの様な寝具のプロです。使用中の寝具や希望の寝心地をインタビューしたり、寝具の性能をお伝えするにも時間がかかります。正直、寝具を数分で説明するのは不可能です。ネットは情報が多いかもしれませんが、一方通行のため正しい情報を選択するのが難しいのが現状です。睡眠は毎日の健康を支え、寝具はその睡眠を支えるもの。高級なものは必要ないですが、素材と組み合わせも意識して欲しいというのが私の意見です。わかってくると、自分で選べるようになります。
youtube販売の一例をあげると、快眠タイ○ズ(一応気を使って○で隠しました)と題した今時のショート動画を使った宣伝動画をたまたま目にしました。シュッとした寝具店に見えない男性が、早送りをしたような捲し立てるスピードで説明しています。見せ方が上手いと売れる時代ですので、これはその流れを汲んだよくできた社会模範とも言える広告でした。
配信されている動画の1つに、敷布団を否定しているものがあります。
内容を羅列すると、敷布団は、
・サポート性がないので腰痛の原因になる
・断熱性が低い
・床冷えしやすい
・女性や寒がりには注意
・毎日押入れから出して入れてをしないといけない
・2〜3日に1回はベランダで干さないといけない
そしてお勧めしているのが、自分が販売しているウレタンマットでした。
・サポート性に優れ寝心地が十分
・底冷えが少ない
・敷布団みたいに折り畳んで収納できる
・立てかけるだけで干せる
・夏に蒸れやすいけど敷パットで解決
実はこれ、専門家からすればツッコミどころが満載…
・ウレタンマットは腰痛にならないんですか?
・ウレタンマットは断熱性が高いんですか?
・ウレタンマットは床冷えしないんですか?
・ウレタンマットは敷きっぱなしでいけるんですか?
・ウレタンマットは全て折れるものなんですか?
そもそも敷布団は毎日押入から出し入れしたり、2〜3日に1回干す必要はありません。ウレタンマットに関しても、合わなかったりヘタリ具合で腰痛になりますし、床冷えもあれば断熱性が高いものではありません。そして敷きっぱなしだとカビます。またウレタンは洗えませんが、敷布団は洗えて清潔に使えるなど良い点もあるわけです。さらに敷布団というものは、昔から干しているイメージの和式の綿敷布団だけではなく、ウールやキャメルなど様々な素材があります。素材によってメンテナンスも変わります。
この動画の配信者は和式の敷布団について、作り方や使い方だけでなく組み合わせ方を知らないんだと思います。そしてたぶん長期で使ったことがないのでしょう。綿であってもマットと併用して2層にすることで寝心地良いものになりますし、薄くすると軽くて干しやすくもなります。今時は布団乾燥機で湿気を減らすこともできます。他にも「ウレタンは夏に蒸れやすいから敷パッドで解決」と言ってますが、何か足してしまったら、もう今までの話は意味が無くなりますけどね…(笑)敷布団にも足して平等に考えないと。
ということで、情報多寡なネット情報にはご注意ください。
自分で寝具を判断できるようになった方が良いですし、近くの気が合う専門店を見つけることも、良い寝具に巡り合う秘訣だと思います。
2023年3月6日